今日から3日間、第68回税理士試験です。
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税理士試験というもの
税理士試験は、司法試験や公認会計士試験などの他の国家試験と違って、科目合格制という方法をとっています。
試験科目は会計学科目2科目(簿記論及び財務諸表論)と税法科目3科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税のうち受験者の選択する3科目)です。ただし所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。
これらを一度に5科目を受験する必要はなく1科目ずつ受験してよい、これが科目合格制です。
難しいのか?
こう聞かれると、確かに難しい試験です。
合格率基準点は満点の60%とされていますが、実際には各科目の合格率を10%前後にして採点基準を調整するため、実質的には競争試験です。
相続税法の最初の授業だったと思いますが、授業の冒頭で先生がこんなお話をされたのをおぼえています。
「10人受験生がいるとしたら、そのうち5人は真面目に勉強する方です。ただし合格するのは1人だけです。」
最初からインパクトのある言葉ですが、実際にそうです。それでも何が何でも勉強して合格するんだという気持ちがないと、なかなか最後まで持ちません。
科目合格制の良し悪し
科目合格制というと、少しずつ勉強していけばという印象もあるかもしれませんが、そう甘くはありません。
そもそも各科目ごとの合格率が10%前後、1科目合格するのも楽ではないのです。それを積み重ねて最終の税理士試験合格者(5科目合格者)となると更に厳しいわけです。
昨年の試験結果をみてみると、受験者の総数は32,974人、そのうち5科目合格に達した人は795人です。毎年こんなものだと思います。
会計科目はすんなり受かったけれども税法科目に苦戦している、3科目までは順調に受かったのにその後なかなか合格できない、あと1科目がどうしても合格できない、こんな人達がたくさんいます。
これが科目合格制の怖いところです。
税理士試験には、大学院行って論文を書き、会計科目もしくは税法科目の免除をもらうという制度があるので、途中でこの方法へ切り替えてしまう人もいます。
一度決めたら最後まで走り抜くことは、それだけで意義がある
税理士試験の受験者数はこのところ減少傾向だそうです。
受験期間が長いにも関わらず、今後AIの発達で仕事が減少するのでするのではないかという不安から若年層の試験離れが進んでいるということも理解はできます。
このような試験ですから、簡単に「おすすめだから受験してごらん」と言えるようなものではありません。
それでも何年間も毎日毎日勉強して、最後に5科目合格にたどり着いた時にはこれまでにない達成感があります。
そしてそれだけ勉強してきたことが、受験生活からもう何年も離れている今でも役にたっています。
合格の秘訣は何ですか?と聞かれたら、「最後まであきらめないこと」かなと私は思います。
最後、つまり試験終了のチャイムが鳴るまでです。
どんなに直前の成績が良くても、気を抜いたらあっという間にひっくり返されますから。逆にギリギリまで成績がイマイチでも、本番で本領発揮できることもあるのです。
1度始めたからには、科目合格者どまりではなく、税理士試験合格者を目指してください。
【編集後記】
今日は、久ぶりに猛暑から解放されました。
午後からは荒れるという予報もありますが、今のところ受験日のお天気としては良い方ではないかと。
明日は荒れるみたいですから、会場への早めの到着が必要かもしれませんね。