住民税の特別徴収額が変更になる時期です。
事業所宛に通知書が届いたら、給与ソフトなどの設定変更を忘れないようにしましょう。
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個人住民税の特別徴収
特別徴収とは、事業主が従業員に代わり、毎月の給与から個人住民税を差し引き、納入する制度です。
徴収と納付の方法は所得税の源泉徴収と同じです。
違うのが徴収税額の算出方法。
所得税が毎月の給与支給額を元に計算するのに対し、住民税は毎年5月頃に従業員の住所がある各市区町村から届く納税通知書に記載された特別徴収税額を毎月天引きします。
通知書が届いたら
特別徴収の納税通知書が届いたら、下記の事項を確認してみましょう。
①従業員分が全て揃っているか?→送付されるはずの市区町村から届いていない場合は、直接問い合わせてみましょう。
②既に退職した従業員の分が含まれていないか?→含まれている場合には、給与所得者異動届出書を提出しましょう。同じ市区町村に在職者がいる場合には、金額記載済の納付書の納付額を訂正します。
③今年に入って採用した従業員が特別徴収を希望している場合には、特別徴収切替届出を提出しましょう。(なるべく本人宛に届いた普通徴収の納付書で支払をする前に)
給与計算時の天引額を変更する
給与ソフトを使用している場合には、住民税額を登録する機能がついています。
通知書の特別徴収額月割額を個人設定のところに入力、前年分が入力されている場合には変更します。
特別徴収の推進
特別徴収は地方税法で定められている制度です。
ここ数年で市区町村の特別徴収推進の姿勢は厳しくなっています。
以前は毎年1月に提出する給与支払報告書に「普通徴収取扱い希望」の旨を記載しておけば、在職者であっても普通徴収のまま納めることができていました。
毎月の徴収と納付が面倒なので普通徴収にしてしまっている会社もたくさんあったのです。
ここ最近では給与支払報告書に「普通徴収取扱い希望」の旨を記載しても、従業員が在職であれば事業所に届く特別徴収の納税通知著に名前が記載されていたりします。
役所に問い合わせても、在職しているなら特別徴収ですと、なかなか普通徴収への切り替えを認めてはもらえません。
平成26年にこのような「個人住民税特別徴収推進宣言」があったらしく、そのあたりから厳しくなってきたようです。
そもそも法令上のきまりですし、個人での納付の手間は省けるのですが、滞納を減らすというのが一番の目的だろうと思います。
神奈川県だと下記のような場合だけは、普通徴収に切り替えることが可能です。
- 総従業員数が2名以下
- 他の事業所で、特別徴収を行っている方
- 給与が少額で、特別徴収税額の引き去りができない方
- 給与の支払が不定期な方
- 個人事業主の事業専従者で、専従者給与を受けている方
- 退職又は退職予定の方(5月末日まで)及び休職されている方
そして「普通徴収切替理由書」の提出も必要です。
つまり正社員を雇った場合には、特別な事情がない限り事業所で特別徴収を行わなければならないということですね。
【編集後記】
台所で揚げ玉の入った袋をひっくり返し、揚げ玉をバラまいてしまいました・・・
こぼれた揚げ玉をホコリがつかないように回収するのは至難の業で、全部の回収は無理。
しかも揚げ玉なので、回収後の床もベタつきます。揚げ玉の袋は豪快に開けない方がよいです・・・