個人事業者になると、領収書をとっておくということをよく耳にすると思います。
ただし必要なのものは、仕事に関係するものだけ。完全にプライベートなものは申告には必要ありません。
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申告をするために必要なのは所得金額
所得税の確定申告は翌年の3月15日までに行うことになっています。
所得税の申告書用紙のうち、必ず必要となるのが第1表と第2表。第1表は実際の税額計算を行い、第2表は第1表の詳細を記載します。つまり計算のメインは第1表です。
所得税額はその年の所得金額をもとに算出されるのですが、個人事業者になりたての時は、そもそも所得って何?という方もいるのではないかと思います。
所得は簡単にいうと、「もうけ」や「利益」です。
個人事業者の場合、売上から経費を差し引いた金額、つまりもうかった部分が所得です。
所得税はこの部分に対して課税されます。
この第1表に所得金額を記載するのですが、個人事業者はこの所得金額を算出するために、別途「青色申告決算書」又は「白色収支内訳書」を作成します。ここでまず所得金額を算出します。
そしてこの所得金額を算出するのに不可欠なのが、「売上」と「経費」です。
そこで事業活動を行うためにかかった経費を集計するために、その領収書やレシートが必要になるのです。さらにこれらの証憑書類には5年間の保存義務があります。
仕事に関係しているもの、プライベートな要素も含むもの、完全にプライベートなものに分けてみる
個人事業の場合でも、会社の場合でも、売上と、その売上をあげるためにかかった経費は、正しく対応していなくてはなりません。
個人事業者の場合には会計期間は必ず暦年ですので、平成30年分の経費は、平成30年分の売上をあげるためにかかったものでなくてはならないわけです。
そこで、とにかく領収書やレシートを闇雲にとっておくのではなく
- 明らかに仕事のために使ったもの
- 仕事とプライベートの両方の要素があるもの
- 完全にプライベートなもの
に分けてみましょう。このうち3つ目の「完全にプライベート」なものは経費にはなりませんので、所得税の申告用としては必要のないものです。
仕事とプライベートの両方の要素があるものについては、集計した後に事業用割合をかけて最終的な費用になる金額を算出します。
ですので、明らかに仕事の要素しかないものとは分けておいた方がよいでしょう。
費目ごとに分けてみる
確定申告書に添付する青色申告決算書は下記のようなフォーマットです。
この経費の部分に費用の項目が並んでいます。(白色収支内訳書も同じ項目が記載れています。)
自分が保管しているレシートや領収書がどの費用になるのかを、何となく分けてみます。わからないものは、判別不明なものでひとまとめにしておくとよいでしょう。(後から調べたり、税務署に行った時にたずねてみたりすることは必要ですが、金額が僅少なものは「雑費」としても差し支えないありません。)
またあらかじめ月ごとにまとめて整理をした方が、やりやすいと思います。
最終的には、1年分の領収書を費目ごとに分けて、「〇〇費」が年間いくらを青色申告決算書又は白色収支内訳書に記載をしなくてはなりません。。
このための領収書保管というわけです。
領収書を整理して集計するのは
- 電卓で集計する
- エクセルを使う
- 会計ソフトを使う
などの方法があります。これは一番やりやすい方法を選んで下さい。それぞれ向き不向きはあると思います。自分で一番効率よくできる方法がベストです。
保管している領収書は用紙に貼らなくてはいけないのか?
これは必ずしも必要ありません。
もちろん、A4用紙に日付順に貼り付けてあれば見やすいとは思いますが、月ごとにクリップでとめておくだけでも充分です。
後からちょっと見返した時に、わかるのであればそれで大丈夫ですので。
極論を言うと、1年間ひとまとめにして袋にいれて保管されていればOKなのですが、ある程度は整理して保管しておいた方が翌年参考にする時に役にたちます。
その辺は自分の裁量ですね。
【編集後記】
久しぶりに地元のティップネス川崎でレッスンに参加してきました。
この前ここでレッスンに出たのは何年前だろうというくらいご無沙汰です。
それでも顔見知りの方がいらして、会うたびに「久しぶり」とご挨拶。初めて通い出した頃を思い出して、懐かしくなりました。