過度な返礼品が問題視されていた「ふるさと納税制度」が見直されることになります。
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2019年6月から
2019年度の税制改正で、ふるさと納税制度について下記の見直しが行われました。
ふるさと納税制度(住民税の特例控除分)の対象となる都道府県民又は市区町村を指定
総務大臣は、次の基準に適合する都道府県又は市区町村を、ふるさと納税(住民税特例控除分)の対象として指定することとされました。
①寄付金の募集を適正に実施する都道府県又は市区町村
②上記①の都道府県又は市区町村で返礼品を送付する場合には、以下の要件をすべて満たす都道府県又は市区町村
・寄付額に対する返礼品の返礼割合を3割以下とすること
・返礼品を地場産品とすること
指定を受けていない都道府県又は市区町村については、ふるさと納税(住民税特例控除分)の適用対象外となります。
現状は?
各地方公共団体が総務大臣へ申出書を提出して指定を受けるのですが、申出書等の提出期間は、毎年7月1日から同月 31 日までです。
ただし、2019年度における申出書等の提出期間は、2019 年4月1日から 同月 10 日までです。ちょうど今この時期に、各地方公共団体は申出書を作成しているわけですね。
計算はどうなる?
ふるさと納税納税制度を利用した場合の、税額控除のイメージです。
年収700万円の給与所得者で、夫婦のみ子供なしで、所得税率は20%とした場合
①2,000円
②5,600円
③2.800円
④19,600円
となります。現状では、30,000円の寄付をすると税金が28,000円安くなり、結果的に2,000円の自己負担額で返礼品をもらえます。
これが税制改正後は、④の住民税から控除される部分(特例分)の適用対象が、指定を受けた都道府県又は市区町村のみとなるのです。
従って①~③の部分の適用については、指定を受けた都道府県又は市区町村も、指定を受けていない都道府県又は市区町村も、変更はありませんので現状のままです。
しかし金額を見ていただければわかる通り、この住民税から控除される部分(特例分)が最も金額が大きいので、豪華な返礼品目当てでふるさと納税を行っている場合には、指定の有無が大きな問題となってくるでしょう。
適用開始は?
この改正は2019年6月1日以後に支出された寄付金から適用されます。
指定を受けた都道府県又は市区町村の発表はこれからですが、これまで豪華な返礼品が問題になってきた地方公共団体へ寄付をする場合には、2019年5月31日まで寄付をした方がふるさと納税の制度を確実に利用できるでしょう。
ふるさと納税の関連サイトも、この改正を取り上げて早めの寄付をよびかけているようです。
そもそもの制度の趣旨は、居住地以外を応援したいという納税者の思いを実現するための制度だったのですが・・・指定を受けた地方公共団体の発表が気になるところです。
【編集後記】
猫に「まお」と呼びかけると、よく返事をしてくれます。
飼い主バカなので、それはとてもうれしいのですが、最近その返事があくびをしながらのことが多い・・・
猫にぞんざいに扱われているのか???こんなに可愛がっているのに(笑)