猫のいる税理士事務所 河津牧子のブログ

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仮想通貨に関する所得税の申告の基本的な考え方

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仮想通貨に関する所得税の申告の基本的な考え方

急激に市場を拡大してきた仮想通貨。

支払い手段である仮想通貨で何故税金が?と思う方もいるかもしれませんが、考え方は株式などの有価証券と一緒です。

市場があり、市場価格あるため、取得した時よりも売却する時の金額が高ければ、そこにキャピタルゲインが生じます。それに対して税金がかかることになります。

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所得の区分は?

原則

仮想通貨を使用することにより生じる損益は、事業所得と認められるを除き、原則として、雑所得に区分されます。

キャピタルゲインの考え方は有価証券と同様ですが、株式の譲渡による所得は分離課税の譲渡所得、仮想通貨の使用による損益は原則総合課税の雑所得です。

所得税法上、他の所得と通算できる所得は、①不動産所得②事業所得③譲渡所得④山林所得ですので、雑所得の計算上損失が生じたとしても他の所得と損益通算することはできません。

事業所得と認められる場合

例外的に事業所得として認められるのは下記のような場合です。

・事業所得者が、事業用資産として仮想通貨を保有し、決済手段として使用している場合、その使用により生じた損益については、事業に付随して生じた所得と考えられますので、その所得区分は事業所得となります。

・その収入によって生計を立てていることが客観的に明らかであるなど、その仮想通貨取引が事業として行われていると認められる場合には、その所得区分は事業所得となります。

取引のパターン

所得の金額は売却金額から取得価額を差し引いた金額になりますが、取引のパターンによって下記のように区分されます。

仮想通貨の売却

仮想通貨そのものを売却した場合は、売却時にキャピタルゲインを認識します。

例:1月10日に2,000,000円で購入した4ビットコインを、3月20日に2,100,000円で全て売却した場合には、取得価額と売却金額との差額100,000円が仮想通貨売却による所得になります。

仮想通貨での商品の購入

仮想通貨で商品を購入する場合には、仮想通貨での決済時にキャピタルゲインを認識します。

例:2月5日に2,000,000円で4ビットコインを購入し、5月10日に2,200,000円の商品購入に4ビットコインを支払った場合には、ピットコインの取得価額と商品購入額との差額200,000円が仮想通貨の決済による所得金額になります。

仮想通貨と仮想通貨の交換

保有する仮想通貨を使用して他の仮想通貨を購入する場合は(仮想通貨と仮想通貨の交換を行った場合)、交換時にキャピタルゲインを認識します。

例:3月10日に2,000,000円で4ビットコインを購入し、7月20日に他の仮想通貨購入(時価2,500,000)の決済に4ビットコインを使用した場合には、ピットコインの取得価額と他の仮想通貨の時価との差額500,000円が所得金額となります。

取得価額の計算方法

取得価額のもとになる単価の計算は移動平均法を用いて計算を行いますが、継続適用を要件に総平均法も認められています。

移動平均法

仮想通貨の購入の都度単価を計算する方法です。

[計算例]
①3月 1日 2,000,000 円で4ビットコインを購入
②5月 20 日 0.2 ビットコインを 120,000 円で売却
③11 月 15 日 1,600,000 円で2ビットコインを購入

➡3月1日時点での購入単価
2,000,000÷4=500,000
➡11月15日時点での購入単価
(2,000,000÷4)×(4-0.2)+1,600,000=3,500,000
3,500,000÷(4-0.2+2)=603,449(1円未満切り上げ)

総平均法

1年間に購入した仮想通貨の総平均で単価を計算する方法です。

上記の計算例を総平均を用いて単価を計算すると下記のようになります。

(2,000,000+1,600,000)÷(4+2)=600,000

申告不要の場合

確定申告が不要な給与所得者の場合、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円以下である時は申告の必要がありません。

従って確定申告が不要な給与所得者の給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が、仮想通貨の売買による20万円以下の雑所得のみである場合には申告不要となります。

添付書類は特にないが、取引の根拠はしっかり保存を!

仮想通貨の売買による申告については昨年ようやく課税が明確になり、年末にFAQが出された状況です。

今のところ株取引のように添付書類などは必要ありませんが、所得計算のもとになった取引根拠はしっかり残しておき、問い合わせあった場合にはすぐに提出できる状態にしておきましょう。

【編集後記】

納付書用紙がほしくて17時直前に税務署に行きました。

やはりこの時期なので、駐車場はクローズ、総合案内にも並んでいる人がいて、バタバタしている感じ。

17時直前でこの状態だと、昼間は思いやられますね・・・電子申告と振替納税にすれば効率よいのに。

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