猫のいる税理士事務所 河津牧子のブログ

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配偶者控除等申告書を記載してみよう

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配偶者控除等申告書を記載してみよう

年末調整真っ只中ですが、今年から提出が必要となった「配偶者控除等申告書」は、従業員さんが自力で完璧に記載するのはなかなか難しいのではないかと思います。

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制度は拡充されたが区分が複雑になった

今年からこれまで本人の所得に制限のなかった配偶者控除に、本人の所得制限が設けられ、さらに配偶者特別控除は従来より拡充された部分もあり、そのため「配偶者控除等申告書」という用紙が登場しました。

実際に見てみると、従業員に説明書きを渡しただけで自力で作成してもらうというのはなかなか難しいのではないかと。

初年度ということもあり、自社で年末調整を行っている場合には、会社や事業主側でほぼ作成してあげるということも想定されます。

給与所得者本人に関する部分と配偶者に関する部分

用紙の大きな特徴は「給与所得者本人(従業員または役員)」と「配偶者」に関する欄があるといこと。

それぞれの年間所得見積額を算出して、どれだけ控除をうけられるかを判定するための用紙です。

まず大きな枠で囲みましたが、青は給与所得者本人についての記載事項。ピンクが配偶者についての記載事項。一番下は、それらを元にした控除額を判定する部分です。

給与所得者本人の欄

下記の条件で配偶者控除等申告書を記載してみます。

[基本情報]

給与所得者本人:滝沢将吉 
生年月日:昭和22年2月22日
給与収入年額合計:5,000,000円
年金収入年額合計:1,500,000(2か月ごとに250,000円の支払い)

配偶者:滝沢将子
生年月日:昭和23年3月29日
1月~11月までの給与収入合計額:1,100,000(毎月同じペースで出勤している)
年金収入年額合計:480,000(2か月ごとに80,000円の支払い)

まずは真ん中の枠を記載する

まず真ん中の「合計所得の見積額の計算表」を記載します。

ここは見積額となっていますが、給与所得者本人の収入合計なので会社側で把握できるはずですから、12月支給分の給与が確定した時点で確定金額を記載した方が二度手間にならないです。

給与所得を計算する

滝沢将吉さんの2018年分の給与収入額(手取り前の総額)は5,000,000円です。

したがって「収入金額等」に5,000,000、「所得金額」には給与所得控除額を差し引いた金額3,460,000を記載します。

※2017年及び2018年の給与所得控除額は下記の算式により計算した金額です。

給与以外の収入も記載する

給与以外に収入がある場合には、その金額も記載します。

滝沢将吉さんは、公的年金を2か月に1度、250,000円の支給を受けています。

したがって、「所得金額」には年金収入の年額合計1,500,000を記載します。

そして必要経費等には、公的年金等の控除額1,200,000を記載します。

最後に「(1)~(7)の合計額」を記載します。

※公的年金等の控除額は下記の算式により計算します。


給与所得者の区分を判定する

合計所得金額が算定できたら、その金額を「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」に転記します。

転記した金額が「判定」の欄のどこにあてはまるかチェックマークを入れ、右端の「区分Ⅰ」に該当するアルファベットを記載します。

配偶者の欄

本人同様に真ん中の欄から記載していく

配偶者の合計所得金額の見積額ですが、12月の時点で確定値を記入するのはなかなか難しいと思います。

ただし毎月同じような出金日数か?一定額以内におさまるように稼働しているか?など勤務状況はある程度わかると思いますので、そこからおおよその金額を記載します。

給与所得を計算する

この配偶者、滝沢将子さんの場合、11月までの給与総額が1,100,000円、稼働は毎月ほぼ同じということで、月平均の10万円を加算して、給与収入の年間見積額は1,200,000円とします。

「収入金額等」に1,200,000、「所得金額」には給与所得控除額を差し引いた金額550,000を記載します。

給与以外の収入も記載する

給与収入以外の収入も記載していきます。

滝沢将子さんは、公的年金を2か月に1度、80,000円の支給を受けています。

従って、「所得金額」には年金収入の年額合計480,000を記載します。

必要経費等には、公的年金等の控除額480,000を記載します。(生年月日に準じた公的年金等の控除額は1,200,000ですが、収入金額の方が少ない場合には収入金額を記載します。)

配偶者の区分を判定する

合計所得金額が算定できたら、その金額を「配偶者の本年中の合計所得金額の見積額」に転記します。

転記した金額が「判定」の欄のどこにあてはまるかチェックマークを入れ、右端の「区分Ⅱ」に該当する数字を記載します。


最後に控除額を求める

本人と配偶者それぞれの区分が確定したら、一番下の「控除額の計算」にある表から控除額を求めます。

滝沢将吉さんの場合、本人の区分が「A」、配偶者の区分が「③」ですので、表を確認すると「配偶者特別控除 380,000円」の適用を受けられるということになります。

【編集後記】

母が焼肉店に行ったことがないというので、実家近くの焼肉店に行ってきました。

チェーン店ですが、どのお肉も食べやすくて美味しかったです。

実家に行く時には車なので、お酒が飲めませんが、そういう時はノンアルコールビールで乾杯。

もともとお酒が強くないので、これで雰囲気も味わえて充分です。

なかなか良かったので、今から次回は何を頼もうかと考えています。

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