個人事業を始めると、とかく領収書をとっておかなくてはということがまず最初に気になるようです。
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費用は売上に対応して初めて費用になる
個別記帳指導を行っていて感じたことの一つなのですが、皆さん費用の領収書を保管しなくていはいけないということはよくわかっている。
事業用の領収書かどうかがわからない場合には、とにかく事業用からプライベート用まで一切合切の領収書を保管している。これは間違えではありません。
費用を記録するさいには領収書や請求書、取引メール履歴など、何かがなくては記帳もできませんので。
しかし売上の管理も同じように大事だということを意識されている方はあまりいなかったです。
1年間の事業所得を算出する上で、売上と費用はどちらとも重要な要素です。そして1会計期間(個人は暦年)の売上と費用は対応関係がなくてはなりません。
今年の売上に対応して、初めて今年の費用となるわけです。つまり売上の管理がとても重要ということです。
売上の管理は?
自分の事業はどういう方法で売上が入金されるのか?
売上の管理は営む事業の形態によってさまざまです。
①店舗があり日銭が入るので、レジを備え付けている
②振込で入金される
③現金で受け取り、毎回領収書を発行する
④クレジットカードで決済される
⑤自動引落サービスを利用する
上記の売上に関する証憑は何かというと
①レジロール
②支払通知又は通帳の履歴もしくは振込明細
③領収書
④カード会社からの入金明細
⑤代行会社からの振替明細
です。これらの書類は売上を集計するさいの証憑書類ですので、費用の領収書などと同じくらい重要な書類であり、保管義務もあります。
現金の場合にはメモだけにしないで
上記のうち現金以外は客観的な証憑書類が取引のさいに記録されていますが、現金の場合、自身で領収書を発行しないと何の取引履歴もなくなってしまいます。
そしてその取引履歴も、ただ自分で売上をメモしているだけではなく、相手方に領収書を発行し、自分でも同じものの控えを保管することで、取引の客観性が明らかになります。
もちろん最初から架空の数字を作りあげて、自分の好きな数字で申告をしてしまおうという人はいないと思いますが。(いないと信じたいです。)
きちんとした証拠に基づく取引だということで、費用の領収書と同様に、売上の証憑書類も大事になってくるのです。
売上の入金方法はある程度しぼった方が管理しやすい
売上の入金方法は、複数の方法を採用しているという方も多いでしょう。
店舗販売はレジ、通販は振込またカードというような形態はよくあると思います。
あまりにも入金方法が多いと管理も大変です。特に個人事業者で開業したての場合には、様々なことを自分で行わなくてはならないので、入金方法もある程度しぼった方が管理もしやすいです。
私も、自動引落サービスと振込が主で、まれに現金があります。もちろん証憑書類はきちんと管理しています。
自動引落サービスやカード決済は楽ですが、手数料もかかります。レジも購入にそれなりの金額がかかります。予算と相談しながら管理しやすい方法を選びましょう。
【編集後記】
川崎市から「防ごう!熱中症」という、こんなハガキが届きました。
もちろんこんなの初めてです。
このところ、朝も昼も夜もおかしいくらい暑いですから。とにかく異常事態ということなのでしょう。
わかっているはずのことでも注意しないといけないですね。