猫のいる税理士事務所 河津牧子のブログ

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毎年混雑している税務署へ出向いている個人事業者の方、2020年までに電子申告をしてみてはどうでしょう?

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毎年混雑している税務署へ出向いている個人事業者の方、2020年までに電子申告をしてみてはどうでしょう?

昨年末に税制改正大綱が発表されました。
所得税については、基礎控除が引き上げられ、それに伴い青色申告特別控除は引き下げられます。
さらに2020年には電子申告をした場合に青色申告特別控除が10万円引き上げられるとこになりました。
これを機会に電子申告を始めてみてはどうでしょう?

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2018年の税制改正での変更点

2018年での改正はこれまで38万円だった基礎控除が48万円になり、65万円だった青色申告控除が55万円になるということ。

申告書で見てみると

これまで赤い部分で65万円を控除し、青い部分で38万円を控除し、合計103万円を控除していました。

これが赤い部分で55万円を控除し、青い部分で48万円を控除し、合計103万円を控除することになります。

従って2018年の改正時点では最終的な計算結果は変わりません。

2020年から電子申告をした場合には青色申告特別控除が65万円になる

さらに2020年から電子申告をした場合には、赤い部分で65万円を控除し、青い部分で48万円を控除し、合計113万円を控除できるようになります。

納税額にして考えてみると

  • 税率5%   10万円×5%=5,000円
  • 税率10%  10万円×10%=10,000円
  • 税率20%  10万円×20%=20,000円
  • 税率23%  10万円×23%=23,000円
  • 税率30%  10万円×30%=30,000円

これだけ毎年税額が安くなります。

金額だけではなくて時間の短縮にもつながる

税理士登録をすると、2月~3月に無料相談の相談員の当番があります。

ここでよく青色決算書も申告書もほぼ出来上がっていて、最終の確認と提出をしたいという相談者の方とお会いすることがありました。添付書類も台紙にきちんと添付されていており、提出のために順番待ちをして来られたのだろうなと想像できます。ここまでできているなら自宅で電子申告してみればいいのになあ・・・と感じていました。

2月~3月は税務署も役所も確定申告の無料相談コーナーは大変混雑していますから、毎年この日は申告に行くためにと時間をつくらなくてはなりません。

電子申告なら1月15日~3月15日までは土日祝日に関係なく24時間利用することができるので、自宅で合間を見つけて作業をすることが可能です。

最初の準備が面倒に感じても長い目でみればきっとプラスになる

電子申告はカードで買い物をするほど簡単ではありません。パソコンは持っていても、この他に電子証明書とICカードリーダーライタが必ず必要です。

電子証明書とICカードリーダーライタで何をするのかというと、電子署名を行うのです。
従来の紙の申告書に署名と押印の欄があると思いますが、電子申告では本人の署名押印のかわりに電子署名を行います。これによりきちんと本人が作成して署名した申告書を電子申告で送信できます。

通常は電子証明書としてマイナンバーカードを使用される方が多いと思います。マイナンバーカードには「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」が標準で搭載されていますので、申請時にこの機能を不要として申請しないようご注意ください。

ICカードリーダーライタは電子証明書の情報を読み取るためのものです。私が使っているのはNTTコミュニケーションズのもので、ヨドバシカメラで¥3,000くらいで購入しました。楽天でもアマゾンでも色々なものが販売されています。

確かに最初は用意するものもあり多少面倒なところはあります。ただ毎年行うわけですから長い目みればきっとプラスになるはずです。

始めはなかなか普及しなかった電子申告 普及率アップのために便利になってきている

電子申告が開始したのは2004年の6月。当初は巨額の予算をかけたにも関わらず普及率があまりにも低くかったため、普及率アップのために利用しやすいよう改善が重ねられてきています。

当初は税理士が代理送信する場合にも納税者の電子証明書まで用意しなくてはならず、添付書類の省略もありませんでした。

2007年に税理士関与で代理送信する場合には納税者の電子証明書が省略できることになりました。税理士がお客様の申告を行う場合には、税理士の電子証明書さえあれば申告ができます。ICカードリーダーライタも税理士関与の場合には当然税理士が持っています。

2008年からは源泉徴収票、社会保険料控除証明書、医療費の領収書などの一定の添付書類はその記載内容を送信することにより提出を省略できるようになりました。

そしてこの2020年の税制改正での、電子申告の場合の青色申告特別控除の増額です。

今年の申告はもうすぐだからできるかどうか不安とういう方も、改正は2020年分の所得税、つまり2021年の3月15日までに電子申告ができるようになっていれば大丈夫です。

毎年混雑した税務署や役所へ出向いていた個人事業者の方、本腰入れて電子申告の準備を始めてみてはいかがでしょう?

【編集後記】

自宅で仕事をするようになってから猫と一緒にいる時間が多くなりました。

体調が把握しやすくなったし一緒にいる時間が多いのはうれしいのですが、毎日おやつをねだられます。

猫達もわかっていて一定の時間になるとカウンターの上に乗り目でうったえ始める毎日です・・・

 

 

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