昨日ランチでサイゼリヤに行きました。
平日11時~15時までのランチメニューはとてもお得なので。
この値段で採算はあっているのか?と心配になってしまうくらいです。
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ランチメニューはワンコイン
サイゼリヤのランチメニューは平日11時~15時で、9種類ありどれも税込500円のワンコインです。
ドリンクバーをつけても610円。安いですよね。採算はあっているのかと思い、株式会社サイゼリヤの決算報告を見てみました。
原価率は36%前後
株式会社サイゼリヤの決算報告は連結ベースでオーストラリアや中国の子会社も連結対象になっていたので、日本のサイゼリヤだけの数字ではないですが、2017年8月期の原価率は35.4%でした。
かなり低いというわけではなく、高すぎるという数字でもありません。
FLコストはどれくらいだろう?
飲食店の経営を考えるときにFLコストという概念があります。
FはFOOD(原材料費)、LはLOBOR(人件費)です。
売上に対するFLコスト比率は通常50~55%が理想と言われています。
2017年8月期の株式会社サイゼリヤの決算報告によると
売上 148,306百万円
売上原価 52,528百万円
従業員給与・賞与 34,814百万円
この数字で(売上原価+従業員給与・賞与)÷売上 を計算すると 58.8% です。50~55%の範囲ではないものの、あの値段の安さでこの比率はなかなかではないでしょうか?
セントラルキッチンで人件費削減へ
レストランチェーンでよく見られるセントラルキッチンを設けての商品提供。サイゼリヤもこの方式を取り入れています。
食材は全てセントラルキッチンで加工されて店舗に届くので、アルバイトが一人で調理することができ、人件費の大幅な削減につながっているようです。
私が昨日いた時間もお客の少ない時間帯だったので、ホールスタッフは一人しか見当たらず、おそらく調理場にあと一人いればまわるだろうと思われました。
料理人を各店舗に配置する場合と、アルバイトだけでやりくりした場合とでは、後者の方が人件費はかなり削減できるでしょう。
増収増益で自己資本比率も高い
飲食店経営はそう甘くはないと思います。食材にはどこまでこだわるのか?店舗の立地条件は?食品のロスを最小限におさえるには?スタッフの配置に無駄はないか?また人手不足もあります。
フランチャイズ方式のフランチャイザーにでもならなければ、増収増益で成長し続けるのは難しいのだろうか?とも思っていましたが、サイゼリヤはフランチャイズ方式を取り入れてはいません。
株式会社サイゼリヤの決算報告を見ていると、フランチャイズ方式を取り入れなくても独自の路線で成長し続けることはできるということがよくわかります。
過去5年間連続して増収増益、2017年8月期末の自己資本比率は78%です。これだけ高い自己資本比率はそうそうお目にかかれない。
日銭商売だから売掛債権もない。カード決済の未収入金はないのか?と思ったら、サイゼリヤはクレジットカードや電子マネーが使えないのですね。初めて知りました。結果的に現預金の比率も流動比率もとても高いです。
会社の成長が従業員の利益につながる
株式会社サイゼリヤではストックオプション制度も導入されていました。
株価の推移を見てみると、こちらもずっと上昇し続けています。
このまま会社が成長し続けて株価も上昇し続ければ、従業員の利益にもつながっていきます。
次回は視点をかえて食べにいこう
普段ただ安くておいしいお店だったサイゼリヤですが、決算報告を見てみると色んなことが見えてきました。
次回はこんな決算内容の会社なんだよなあ・・・と視点を変えて食べにいってみたいと思います。
【編集後記】
雪の日以降初めて車で外出しました。
幹線道路は大丈夫なのですが、日陰の路地はまだ雪が残っていますね。
昨日もパーキングにまだ凍った雪が残っていて、ビクビクしながら駐車しました。早くとけてほしいです。